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【米中貿易摩擦】アメリカより中国の影響が大きい理由とは??

米中貿易摩擦の懸念再発!?

 

 

22日のNYダウは-300ドルを超える値下がりとなり、
それにつられる形で23日のTOPIXも寄り付きから値を下げて取引を開始しています。

これは中国から提案があった米中通商予備協議を米国が拒否したとの報道が出たことに起因しており、米中貿易摩擦の懸念が再発したことが要因となっています。

これに対しクドロー米国家経済会議委員長は否定の声明を出しましたが、
市場は懸念点をいち早く織り込むため、
株価下落止めの要因としては乏しかったと考えられます。

そもそも通商協議とは、
“FFR”とも呼ばれ、「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議」との定義がありますが、
アメリカは中国と覇権争いをしている現状、
自由で公正などは求めておらず、自国が覇権を握り続けることが出来るよう貿易取引を中国と進めていくよう協議を行っています。

また、クドロー氏は中国が貿易協議にてアメリカに提示した公約を評価しつつも、
「重要なのは公約ではなく実行だ。」との声明を出しており、
中国がこれに対してどう反応するのかが注目されています。

そもそも中国はなぜここまでアメリカに公約だ実行だと言われなければならないのかということですが、
米中貿易摩擦の発端ともなった追加関税が中国の経済に悪影響を及ぼしているからです。

 

 

 

 

上のチャートはここ約1年の上海総合指数のチャートですが、
たった1年間で最高値から約30%もの下落を見せています。
現在この指数は2500の支持線でサポートされていますが、
米中貿易摩擦の懸念を払しょくすることができなければ一気に急落することも十分に考えられるのです。

一方で↓は同じ期間のNYダウ30種のチャートになります。

 

 

 

 

米国株も予断を許さない状況ではあるものの、
上海総合指数とチャートの形が全く違うことが見て取れるはずです。

2018年10月に米国株は全体的に急落をしていますが
これは米中貿易摩擦の懸念もありますが、
それだけではなく長短金利の逆イールドなどほかの懸念も織り込まれての急落です。

ただ米国は経済指標も良好なため株価も回復もみられ、
最高値から約10%程しか下落をしていないのです。

 

なぜ中国だけ影響が大きいのか

 

米中貿易摩擦は米中両国だけではなく、
近隣各国の懸念材料として捉えられているため、
日本もつられるように株価が下落しています。

しかし中国のみ大幅な下落が見られるのは、
米中貿易摩擦により米国よりも中国の方が経済ダメージが大きく、
譲歩してでも解決しなければならないと投資家の間で考えられているためです。

2017年の米国→中国への輸出額は1,300億ドルなのに対し、
中国→米国への輸出額は5,050億ドルにも及びます。

つまり貿易収支は米国から見ると-3,750億ドルとなっているのです。

貿易収支というと堅苦しくよくわからないと思われるかもしれませんが、
ビジネスで考えると身近に感じることが出来ると思います。

アメリカは年間で中国に3,750億ドルもの支払いをしているということですから、
立場的にはお客さんということになります。

また、米中貿易摩擦とはこれに追加関税をかけるということなので、
単純に考えると中国が不利ということになります。

たとえば双方の輸入額すべてに追加関税を20%課すとなった場合、
アメリカは追加の支払額が260億ドルで済むものの、
中国は1000億ドルもの金額の支払いを必要とされます。

国家間で考えればあまり大きな額ではありませんが、
これを使って一般消費者が購入するものを製造する場合、
コスト上昇により単価が上昇します。

すると製品の売れ行きが鈍化して、
企業の収益性が下がっていき、結果として経済成長の鈍化へとつながっていくわけです。

株価は将来を織り込んで推移するため、
中国経済の方が先行きが不透明となると投資家の間では考えられているのです。